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2004年10月28日 (木)

『煙か土か食い物』舞城王太郎

4061821725.jpg煙か土か食い物
舞城 王太郎 (著)

-----[ あらすじ ]-----
サンディエゴのERで医師として働く奈津川四郎は、母親が連続主婦殴打生き埋め事件の被害者になったとの連絡を受け、故郷の福井へ向かう。奈津川家のファミリー・サーガ(血族物語)が幕を開けた…。
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第19回メフィスト賞を受賞したデビュー作。
2002年度版「このミステリーがすごい!」第8位。

凄い…!!
正に、私のハートをわし掴み(ハート)、です。

一人称の口語体、というより脳内に浮かんだセリフをそのまま吐き出したような文体。省略された読点(、)や改行。カタカナの英語。福井弁(多分)。乱暴な言葉使い。そして、スピード感。

この独特の文体は、他に類を見ないのではないでしょうか。もの凄く新鮮でした。

読みにくいと思うひともいるようですが、私はむしろ、読みやすかったです。暴力表現とか汚い言葉とか出てくるけれど、嫌悪感は全く感じませでした。文体のもつリズムに乗って、気持ちよくどんどん読めました。これをドライブ感というのでしょうか。一見、書きなぐったような文章なんだけれど、句読点の打ち方とか改行とか、ものすごく計算してますよね。だから、著者のリズムに乗せられちゃうのだろうと思います。

こんな斬新な文章で書かれている内容は、普遍的テーマである「家族への愛」なんです!それを、ド真ん中にストレートの剛速球で投げ込んできてる。親に反感を感じながらも本当は愛してもらいたかったんだ、という気持ち、兄弟の絆…ジーンとしました。

一応、ミステリーです。メインは連続主婦殴打生き埋め事件の犯人探し。ですが、裏表紙から引用すると…

「密室?暗号?名探偵?くだらん、くたばれ!」

だそうです(笑)。
絶対、ミステリーのことをよく知ったうえで、破壊しにかかっています。トリックは…ギャグですね。あっけにとられる反面、楽しめましたよ。普段、ミステリーをよく読んでいるほうなので、この破壊具合をより楽しめたのかもしれません。

デビュー作でこんな作品を書いてしまった舞城王太郎が、これからどこまで突っ走って行くのか、ものすごく楽しみです。

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