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2004年10月14日 (木)

『生首に聞いてみろ』法月綸太郎

4048734741.jpg生首に聞いてみろ
法月 綸太郎 (著)

-----[ あらすじ ]-----
彫刻家・川島伊作が死の間際に完成させた石膏像の首が何者かによって切り取られ持ち去られた。犯人は?その目的は??
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法月綸太郎さんの10年ぶりの長編作品です。
長編の本格ミステリ小説を書くことにさまざまな悩みがあったようですね。
その悩みの答えとなるのが、この作品「生首に聞いてみろ」ということなのでしょうか…。

探偵役は、もちろん、法月 綸太郎!
著者と同じ名前の名探偵が主役とは奇妙に感じるかもしれませんが、ミステリの世界ではある種の伝統となっていることなので、荒唐無稽な作風だというわけではありませんよ~、念のため。

「生首に聞いてみろ」というおどろおどろしい題名とはうらはらに、ストーリーはむしろ淡々と進みます。
事件の始まりも、石膏像の首が切り取られて持ち去られた、だけですから。
本格ミステリにありがちな特殊な舞台設定(嵐の山荘に閉じ込められるとか)やアクロバティックなトリックは、ありません。
それでも読ませるし、緻密で大胆な伏線は、さすがだなと思いました。
実際に起きてもおかしくないようなリアルな設定で、本格ミステリとしてのロジックが展開されていきます。
叙述系のミステリが多いなか、このような正統派のミステリが、かえって新鮮に感じられました。
ハードボイルドタッチな正統派本格ミステリーとして、とても楽しめました作品です。
ただ、渋い、というか、地味な印象はいなめないかも…。

法月さんの、次の長編本格ミステリー作品が楽しみです。

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コメント

初めまして!ルイカと申します。
私は法月綸太郎氏のファンなのですが、新作が出てたなんて、全然知りませんでした。
暫くはずーっと新作の登場を待っていたのですが、いつの間にか諦めてしまってました。
Manaさんには、とても感謝しています。
コメントまで読めて、本当に嬉しいです。
お帰り!法月綸太郎!!

投稿: ルイカ | 2004年10月14日 (木) 20:59

もう10年にもなるんですねぇ。
待ってましたよこの時を!
とは言えまだ入手していないんですけど(笑)。
ネットで見ると評判が良さそうなんで楽しみです。
法月綸太郎は期待する作家のひとりです。
出来ることならば、10年も待つ事無く次回作が読めれば(笑)。

投稿: 雷蔵 | 2004年10月14日 (木) 21:34

ルイカさん、こんにちは♪
確かに、10年ぶりの新作なのに、あまり宣伝されてないかも…。
私もネットで別の著者の作品を検索したとき、偶然知ったんですよ~。
法月ファンには、待ちに待った新作ですよね!

投稿: Mana | 2004年10月15日 (金) 09:46

雷蔵さん、こんにちは♪
久しぶりに正統派の長編本格ミステリーを読んだ、という満足感がありました。
最近は、ありえない設定や大仕掛けのミステリーばかり読んでいたので、正統派のこの作品がかえって新鮮でしたね~。
コンスタントに新作を発表していただけると、嬉しいですね!

投稿: Mana | 2004年10月15日 (金) 10:03

こんにちは♪
すみませんm(_ _)m
TBしてもらったのに、お礼をするのを失念していました。ありがとうございました。
今年はミステリ好きには話題の豊富な年になりましたね。嬉しい限りです。
今後ともよろしくお願いします。

投稿: Dr. PP | 2004年10月30日 (土) 14:08

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