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2004年11月10日 (水)

『暗闇の中で子供』舞城王太郎

4061822063.jpg暗闇の中で子供
舞城 王太郎 (著)

-----[ あらすじ ]-----
『煙か土か食い物』の続編。
奈津川家の三男でミステリ作家の三郎は、マネキンを埋めて歩いている女の子を目撃する。この少女の目的は?不可解な連続殺人の犯人とその目的は??
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うわぁ~、なんじゃこりゃ。
いろいろな意味で、凄い。
前作『煙か土か食い物』よりも壊れ度が増しています。
もはや、ついて来られるヤツだけついて来い、って感じですね。
ダメな人は全く受けつけないでしょうが、私は没頭して読んでしまいました。

この作品の主人公は、奈津川家の三男・三郎。
自分は無価値な人間だと思っている自己嫌悪男です。
この三郎が、自分の「魂の価値を稼ぐ」べくもがき苦しむのです。
三郎による一人称口語体の文章は相変わらずのハイテンション。
暴力、流血、汚い言葉、バカバカしさ満載の荒唐無稽なストーリー。
現実味なんて微塵もない。
でも、そこから垣間見えるのが、リアルな魂の叫びなのだ。
痛くて、切ない…。
そしてたどり着く結末には、混沌の中にも明るい光がさしているのです。
これだけ無茶苦茶やってるのに、ちゃんと胸の奥に響いてくる物があるなんて、凄いです。

ある種の真実は、嘘でしか語れないのだ。 (p.34)

なるほど…。
このような作品中で語られる「物語論」も、とても興味深かったです。
ストーリーの中には明らかな矛盾があるのですが、「物語論」から考えると、何を信じ、何を嘘っぱちだとするかは、読者の判断にまかせる、ということなのでしょうか。
まぁ、矛盾点など枝葉末節に思えるほどの迫力で押し切られちゃいましたけどね。

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