« 「ポムの樹」たまプラーザ東急店 | トップページ | 『リピート』乾くるみ »

2004年12月14日 (火)

『重力ピエロ』伊坂幸太郎

4104596019重力ピエロ
伊坂 幸太郎 (著)

-----[ あらすじ ]-----
遺伝子検査会社に勤める私・泉水の弟・春は、母親がレイプされたときに身ごもった子である。春を産む決断をしたのは父であったが、その父は、今、癌に侵され入院中である。
春は、町で起きている連続放火事件と落書きとの関連性に気が付き、父と泉水とともに落書きに隠された暗号を推理するのだが…。
-------------------

ものすごく重いテーマなのに、重苦しさは全く感じず、軽快でカラっと明るく、そして温かい。
遺伝子よりも強い「家族の絆」に万歳~!!
辛いことも困難なことも、重力を忘れて飛び越えられそうな気がしてくる素敵な物語でした。
泉水と春のお父さんが最高にカッコよかった!

今の日本(仙台)を舞台にした物語なのだけれど、現実味は薄く、大人の寓話のような感じがするのは、今までの伊坂作品と同様です。
個性的で魅力的な登場人物や、どこかファンタジックな雰囲気が、私は好きですね~。
ストーカー女の夏子さんにまで、好感を持ってしまいました。

ミステリとしては、いつもながら緻密な伏線に感心し、小さなサプライズの連続に「おおっ!」となりました。
大どんでん返しはないけれど、ミステリを読む楽しさが感じられました。
そして、全ての謎が解明されたときには思いの深さに胸が締め付けられ、「花」の章ではジーンとして目頭が熱くなりました…。
泉水と春が選んだ結末には全面的に賛成できないけれど、でも、2人の未来が明るいものであるように、と願っていました。

それにしても、これだけ重いテーマをサラッと軽く書け、しかも、読み終わった後に温かい余韻を残すなんて、凄いことではないでしょうか?!

|

« 「ポムの樹」たまプラーザ東急店 | トップページ | 『リピート』乾くるみ »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/29403/2263946

この記事へのトラックバック一覧です: 『重力ピエロ』伊坂幸太郎:

« 「ポムの樹」たまプラーザ東急店 | トップページ | 『リピート』乾くるみ »