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2005年1月11日 (火)

『好き好き大好き超愛してる。』舞城王太郎

4062125684好き好き大好き超愛してる。
舞城 王太郎 (著)
講談社・2004/08

収録作品
 『好き好き大好き超愛してる。』
 『ドリルホール・イン・マイ・ブレイン』


ラブラブを連想させる派手なピンクのカバーを外すとその中は、シルバー☆!
この本には2作品が収録されているのですが、作品の間には、舞城王太郎ご本人によるイラストが収録されています。
そして、驚いたことに、作品ごとに使われている紙質、フォント、文字の間隔などが違っているのです。
そういう部分も含めて、本全体で作品を表現しようという試みなのでしょうか?
面白いです。

『好き好き大好き超愛してる。』は、今までの舞城作品と比べると暴力表現やお下品な表現、荒唐無稽さがかなり抑え目なので、ジャンキーさが苦手で敬遠していた人にも読みやすいと思います。
それに対して、『ドリルホール・イン・マイ・ブレイン』は性的な表現が多く、内容もブッ飛んでいます。
なぜ、この2作品を1冊の本に収録したのか…。

『好き好き大好き超愛してる。』は、死にゆく女の子とそれを見守る男の子の物語。
だからと言って安易に”泣ける”とかではないのです。
もっと、心の奥に響いてくる感じ。
辛さ、葛藤、後悔、相手への思い、などがひしひしと伝わってきて、リアルな感情に触れた感じがするのです。
特に好きなのは「柿緒Ⅰ」と「ニオモ」の章。
心をギュッとつかまれたようでした。
辛く切ないけれど、でも、未来の明るさも感じられて、読後はすがすがしいです。

物語の中で、小説とは、のようなことに言及している部分があり、興味深く読みました。
特に「メタ化」に触れているところ。
舞城作品を語る上で「メタ化」という言葉がわりとよく登場するのですが、ところで「メタ化」って何?ということが読者の間で話題になたことがあります。
それに対する回答となっているのかな、と思いました。
「メタカ」って何んのことか分からないけど怖くて訊けなかった、と泣く子が出てきて、その素直な泣き方は正しい、とも書かれてもいて、クスッとしていました。

『ドリルホール・イン・マイ・ブレイン』は、正直、よく分からなかったです…。
非現実的なのに妙にエロティックな表現が随所にあるし、内容も、脳内妄想のような感じで、かなり引きつつ、でも、気が付けば一気読みしていました。
読後は、ちょっと放心状態でした…。

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 「佐々木妙子ちゃんは以前の佐々木妙子ちゃんとは変わってしまったんだ。死ぬと変わるんだよ。生きてた頃の性格は完全に失われてしまう」  「でも会いたいよ」  「死人に会いたいと思うのがそもそも無理なんだよ」  「はぁ?だってここに連れてきてるんでしょ?」  「別人をね」  「誰」  「社民党の土井党首だよ」  「何?」  「勉強しなさい」  超受けたよこのシーン。とこの本は好きな女の子が死んじゃうまた�... [続きを読む]

受信: 2005年11月21日 (月) 16:18

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