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2006年1月25日 (水)

『少女には向かない職業』桜庭一樹

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少女には向かない職業
桜庭 一樹 (著)
東京創元社 (2005/09/22)

-----[ あらすじ ]-----
大西葵は、下関の沖合いにある島に暮らしている13歳の中学2年生。学校では明るく振舞っているが、家庭に問題をかかえている。夏休みに図書委員の同級生・宮乃下静香と親しくなったことで、運命が狂い始める…。
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久しぶりに後味の悪い本を読んでしまった…。
あまりにも救いがなさすぎる。
いや、最後の一文がある意味救いなのだろうけど。

こんな事になる前に誰かに打ち明けることはできなかったのか、と思うが、結局心を開ける相手がいなかった、ということなんだろうなぁ。

葵と母親の心のすれ違いや、同級生との友人関係、幼なじみの男の子への思いなど、この年代特有の感情がとても上手く描かれている。大人に対する距離感のようなものが本当によく書けていると思った。そんな風に思ってたよなぁ~、とはるか昔の少女時代の感覚が思い起こされたほどだ。と同時に葵の母親の気持ちもよく分かるので、なお一層やり切れなさを感じた。

しかし、自分が犯してしまった罪への罪悪感やら静香に対する恐れはいまひとつ伝わって来なかったな。そのせいで、後半の展開が無理矢理っぽい感じがしてしまった。自分の意思に反して坂道を転がり落ちるように犯罪へと向かって行く…という切実さがあまり感じられなかった。

この作品は、ライトノベルの分野で活躍ている著者の初の一般向け作品だそうだが、ライトノベルっぽさが強く残っているように思う。狙ってそうしているのかもしれないけれど、次は、少女とかライトノベルとかから離れたものを読んでみたいなぁ。

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コメント

Manaさん、こんばんは!
TBありがとうございました。
本当に後味の悪い思いのまんま終わってしまいました。
小説の中のお話し、と思えばそれだけですが、現実問題として
起こりうることなんですよね。こういうのって。
大人がどうあるべきか、ものすごく考えさせられました。
また伺いますね!これからよろしくお願いします(*^-^*)

TBさせていただきました。

投稿: リサ | 2006年2月26日 (日) 00:07

リサさん、こんにちは。
爽やかな装丁とは裏腹にやり切れない話でしたね。
子供を持つ身としては、小説のお話として流すことのできないものがあり、私もいろいろ考えさせられました。
子供の変化には気付いてあげなければ、と痛切に思いましたね~。
こちらこそ、これからもよろしくお願いします♪

投稿: Mana | 2006年2月26日 (日) 11:01

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少女には向かない職業桜庭 一樹東京創元社2005-09-22by G-Tools 島の夏を、美しい、とふいにあたしは思う―強くなりたいな。強くて優しい大人になりたい。力がほしい。でも、どうしたらいいのかな。これは、ふたりの少女の凄絶な“闘い”の記録。 ぽっかり空いた穴をどう埋めたらいいものか。あまりにも切な過ぎる少女たちの夏から冬にかけての記録。 中学二年生の一年間で、あたし、大西葵十三歳は、人をふたり殺した。夏休みにひとり。それと、冬休みにもうひとり。読了後、もう一度冒頭の大西葵の言葉を読み... [続きを読む]

受信: 2006年2月26日 (日) 00:02

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