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2006年2月20日 (月)

『太陽と戦慄』鳥飼否宇

4488017088太陽と戦慄
鳥飼 否宇 (著)
東京創元社 (2004/10/10)

-----[ あらすじ ]-----
リトルこと越智啓示はスラッグハウスで仲間と共同生活を送りながらロックバンドの練習をしていた。仲間はみな導師(グル)に拾われたストリートキッズだ。導師は"人間は究極のゴミである"という危険思想の持ち主であり、その思想に影響を受けていた。初ライブの会場で事件が発生し、仲間はばらばらになってしまう。それから10年後、市内で次々にテロ事件が発生。その現場にはかつての仲間らしき死体があり、傍らには動物のおもちゃが置かれていて…。
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危険思想を持つ新興宗教を扱っているということで、ダークで重い話なのかと思って読み始めたら、これが全然違っていてサラッと読めた。

仲間との共同生活の様子と登場人物の背景や導師の思想が描かれた第一部はそこそこだったが、連続してテロ事件が起きる第二部はサスペンスフルな展開で楽しめた。

ミステリとしては、なかなか上手いなと思う部分は比較的あっさりと扱われていた反面、密室、見立て、真犯人という目立つ部分の謎解きがあっけなく、全体的に物足りなさを感じた。密室なんて、図解と見取り図まで載っているのに!

事件の真相を聞かされた登場人物がひどくショックを受けているような表現があるのだが、それが伝わってこなかったのが残念。真相は酷い話であるし、結末もやりきれないものになっているのに、インパクトは感じなかった。全体的に淡々と語られているせいなのかな。うーん。

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