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2006年2月17日 (金)

『夏と冬の奏鳴曲(ソナタ)』麻耶雄嵩

4062638916夏と冬の奏鳴曲(ソナタ)
麻耶 雄嵩 (著)
講談社文庫 (1998/08) ・初出(1993/08)

-----[ あらすじ ]-----
雑誌の編集部で働いている如月鳥有(うゆう)はアルバイトの桐璃(とうり)と共に取材のため和音島を訪れた。20年前、真宮和音という女優の魅力に憑かれた6人の若者が1年間この島で共同生活を送っていたのだが、その同窓会が開かれるというのだ。島には歪んだ洋館「和音館」が建ち、館の主人・水鏡と使用人の真鍋夫妻が住んでいた。8月だというのに雪が積もった日、水鏡の首なし死体がテラスで発見される。しかし雪の上に足跡はなく…。
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最後のページを読み、呆然とした。

唐突に登場した銘探偵・メルカトル鮎の一言で、今まで見えていた世界が見事に崩壊する。
このカタストロフィーたるや!
凄い、凄すぎる…。

もう頭の中はぐるんぐるん状態。
探偵が登場したにもかかわらず、謎を解くどころか、ますます読者を混乱の渦にたたき込む。
たった一言で物語の全く違う側面を見せてしまうなんて!
さすが銘探偵メルカトルだ。いや、さすが麻耶様だ!と言うべきか。

いくつかの謎は謎のまま残される。
作品中で解明される謎よりも、解かれなかった謎のほうがよっぽど真相が気になる。
非常にもやもやする訳だが、謎を解く手がかりは随所に残されている。それを基に自分なりの真相を考察するのもいいし、謎は謎のまま受け入れてしまってもいいように思う。

いろいろな意味で凄い作品だが、独特の世界観があるので、好き嫌いははっきりと分かれるだろうなぁ。

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