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2006年10月10日 (火)

『名もなき毒』宮部みゆき

4344012143名もなき毒
宮部 みゆき (著)
幻冬舎 (2006/08)

-----[ あらすじ ]-----
社内報の編集をしている杉村三郎は、実は今多コンツェルン会長の娘の婿であった。女性アルバイトの身元調査のために私立探偵のもとを訪れた杉村は、連続無差別毒殺事件で祖父を亡くした女子高生と出会い…。
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なんとも怖い話であった。

自分の身近にも毒が潜んでいて、ちょっとしたきっかけで我が身に災いが降りかかっているかもしれない…というリアルな怖さがあった。

連続無差別毒殺事件で使われた青酸カリという毒、土壌汚染やシックハウス症候群の原因となる化学物質という毒、そして人の毒。
どれも種類は違うけれど、ひそかに身の回りに存在している毒のエピソードを綿密に絡み合わせ、社会派的側面を持ちながらも決して堅苦しくならず、するすると読ませる手腕は、さすが。
シリアスでやりきれない話にもかかわらず過度に重苦しくならず、心にズドンと残るものがありつつもやり切れない気持ちにはならない。
このあたりのさじ加減も絶妙だ。

宮部作品の時代物やファンタジーも嫌いではないけれど、何か物足りなさを感じていたのだが、本書を読んで、私は宮部作品が好きだ、と再認識。
このシリーズはまだ続きそうな感じの終わり方だったので、早くも次回作が楽しみ。

毒とは別の部分で印象に残ったのが、コンビニ店員の青年と杉村の妻との経済的違いからくる環境の違い。
経済格差とはこういうものなのか、と。
安全もサービスも有料な時代とはいえ、なんだかなぁ~。
日本は今以上の経済格差社会に向かっていると言われているけど、そうなると毒を吐き出す人も増えそう…などなど、私に社会問題を考えさせてしまうあたり、やっぱり宮部みゆきはすごい。

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コメント

色々な評価を聞きますが、注文しました。これの前作である「誰か」も、ある意味怖かったです。

投稿: | 2006年10月10日 (火) 22:16

>涼さん

実は最近は宮部作品から遠ざかり気味だったのですが、本書でぐぐっと引き戻されました。
やっぱり社会派の面を感じられる作品が宮部みゆきの本領なのではないかと。
私は良作だと思いましたよ。


投稿: Mana | 2006年10月11日 (水) 15:29

こんにちは(*・ェ・*)ノ~☆オハヨウ♪
本好きなのはなんだかうらやましいです。
いいのあったら教えて下さい。
それでは(*´∇`)ノシ マタネ~♪

投稿: seneka | 2006年11月 1日 (水) 19:48

>senekaさん

こんにちは。
はじめまして~♪
本は小学生の頃から好きで、活字中毒気味でもあるので、いつも何かしら読んでる感じなのです。
最近さぼりがちですが読書感想もUPしているので、また遊びに来てくださいね。

投稿: Mana | 2006年11月 2日 (木) 15:07

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